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『労働歌集 第一輯』

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  「労働歌」(煙も見えずの譜) 「労働歌」(煙も見えずの譜) 「メーデーの歌」(アムール川の譜) 「メーデーの歌」(アムール川の譜) 「メーデーの歌」(蒙古の船はの譜) 「神戸大罷業惨敗紀念の歌」(噫玉杯の譜) 「団結の歌」(民衆の旗の譜) 「同志の歌」(妻をめとらばの譜) 「日本労働総同盟の歌」(マルセイユの譜) 昭和2年5月1日発行 発行所 社会民衆新聞社 編者兼発行者 赤松克麿 定価 10銭 赤松克麿による労働歌集です。1920年代の多くの革命歌には赤松克麿が関わっていますが、次第に右傾化していきました。 日本で発行された労働歌集のなかでも最初期のものです。これより古いものとしては明治39年の『社会主義の詩』があります。 同じ月の昭和2年5月31日には 『労働歌及組合歌』 が印刷されています。 2曲目の「労働歌」は『日本の革命歌』57ページに載っている「山河も睡る真夜中に〜」の歌です。『日本の革命歌』では2番の歌詞が 或は山に海に野に 将また地下の坑道に 孜々営々といそしめる かのはらからは□□(ママ) となっていますが、実際には□□とはなっておらず、「かのはらからは何人ぞ」と掲載されています。

無産社編刊『プロレタリア歌曲集』

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  昭和5年6月1日発行 発行所 無産社 価格は30銭 編者発行兼印刷人は堺真柄 堺真柄は、堺利彦の娘で、近藤憲二の妻。 1980年出版の『国立国会図書館所蔵 発禁図書目録 1945年以前』(国立国会図書館編集・発行 紀伊國屋書店総発売元)によると、発行2日後の6月3日に安寧秩序妨害で発禁処分になっています。 「インタナショナル」は現在よく歌われている「起て飢えたる者よ 今ぞ日は近し〜」ではなく、それが広まる以前に歌われていた「立て!呪はれしもの!立て!飢へたるもの!」の方です。 序文にある「全日本無産社編芸術連盟のもの」というのは1928年に出版された同名の 歌曲集 のことです。

戦旗社版『プロレタリア歌曲集』

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 プロレタリア音楽家同盟が戦旗社から出した『プロレタリア歌曲集』には2種類あります。 1930年版と、1931年の改訂増補版です。 改定増補といっても、内容は「立毛押へに抗して」と「おいらの春」が加えられただけです。 どちらも価格は30銭。 昭和5年8月22日発行 著者 日本プロレタリア音楽家同盟 発行所 戦旗社 タイトルは『プロレタリヤ歌曲集』となっていますが、奥付は『プロレタリア歌曲集』です。 昭和6年10月15日発行 編者 日本プロレタリア音楽家同盟 発行所 戦旗社 どちらも戦旗社からの発行ですが、住所は麹町と新宿と違います。 また、発行兼印刷人も、猪野省三と上野壮夫という違いがあります。 1980年出版の『国立国会図書館所蔵 発禁図書目録 1945年以前』(国立国会図書館編集・発行 紀伊國屋書店総発売元)によると、改訂増補版は発行前日の昭和6年10月14日に安寧秩序妨害で発禁処分になっています。昭和5年版については記載はありません。 昭和5年版は市場でたまに見かけますが、6年版はほとんど出回りません。発禁処分の影響が現代の流通状況に及んでいるのかも知れません。

「プロレタリアの歌」開設

 15年ほど前に「プロレタリアの歌」というサイトを運営し、戦前のプロレタリア音楽同盟や、革命歌・労働歌、うたごえ運動などについてまとめていました。 ただ、私生活が忙しすぎて更新する暇がなく、放置をし続けて最終的には消滅しました。 その後も資料はたまっていき、自分でも手元に何があるのか把握が出来ていなく、管理の必要があるとは思ってきました。 時間に少し余裕が出そうなので、自分の持っている資料の数々を、改めてまとめていきます。 戦前の社会主義関連の資料も多数あるので、革命歌だけに留まらず紹介をしていければと思います。 あくまでも自分で本棚を把握するために始めるので、目に付いたところから、気が向いたときに更新をするという感じで、少しずつ手を付けていきます。